訓練あれこれ



犬のトレーニングについて
ここに書かれている訓練方法は1997年に初めてボーダー・コリーを迎えたときの方法から少しずつ変化していますが、管理人が正式に犬のトレーニング方法を学んでプロになる前のトレーニング方法です。
現在は「正の強化」をベースに、犬に負担にならない方法を選んでトレーニングをしていますので、きちんとトレーニングを始めたい方は是非WanByWan.comの方を覗きに来てください。
トレーニング方法は様々ですし、日々進化しています。10年、20年前の方法では対応できないことも沢山あります。
犬のトレーニングは犬との協働作業ですので、楽しく進めていっていただければと思います。

2011年加筆
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2005年5月再編集

1997年、ボーダー・コリーを初めて迎えてから、犬のトレーニングに足をつっこむようになり、競技会にも参加するようになったが、最初の頃は右も左もわからない状態で、なかなかうまく出来なかった(未だに四苦八苦しているが...)。
そして学べば学ぶほど、訓練は本に書いてあることを読んだだけでは期待した結果に到達できないことがわかってきた。

2001年11月:クリスは念願のトレーニングチャンピオン達成。
2003年2月:ニッキーもトレーニングチャンピオン達成。

そしてクリ家は現在も地道に訓練を続けている。なんの為か.....。
やはりすべての基本が服従訓練にあるといると感じているから。

競技会で良い成績を残せるペアはすごいと思う。普段の練習でちゃぁんと出来ていても、本番ではなかなか思い通りに出来ないクリ家。指導手ミスと、普段の教え方が原因のほとんど。いつかは理事長賞(?)なんて高望みもあるが、多分競技会に出なくなっても、訓練は続けていくだろう。現に今ハンスは全然競技会に出ていないが、朝夕の散歩では、必ず脚側行進、行進中の伏臥等々、アレンジを加えながら一緒に遊んでいる。

2005年1月:クリスとニッキー同時に念願のグランドトレーニングチャンピョン達成。

2005年2月:ハンスが2年のブランクを経て、競技会復帰。管理人とのペアで初ポイントゲット!

2005年4月:ニッキーに遅れること2年半、ついにハンスもトレーニングチャンピョン完成。


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この訓練記は、クリスの子供達を訓練する過程を記録したものです。クリの時は無我夢中で、記録を残すゆとりなどありませんでした(笑)。
クリスに教えた頃の記憶が薄れる中で、クリスの子供達を訓練しながら初心に返るとともに、新たな発見を楽しんでいます。
クリスは更に2003年夏年からフリースタイル(Dance with Dog)に首を突っ込んだので、またまた覚えなければいけないことが増えてしまいました。

以下に書いた個々の項目はJKCの競技会の必須項目をベースにしていますが、訓練とはほど遠い芸も含まれています。まっ、その辺はご愛嬌ということで......。

お暇なときの時間つぶしにでもご覧下さい。


注:JKC競技会課目、フリースタイル、
フリースタイルの技はJKC課目をベースにしています。

CDI規定課目:CDI必須
CDII規定課目:CDI必須+CDII必須
CDIIIs規定課目:CDI必須+CDII必須+CDIIIs必須
CDIII規定課目:CDI必須+CDII必須+CDIIIs必須+CDIII必須
★訓練競技会で課目として行う場合は、必ず審査員の指示を聞いてから作業に入る。
★競技途中で課目が分からなくなった時は、審査員に課目の前に確認することが許される。
★JKC主催の訓練競技会で以下の科目を使われるときは、必ずJKCより「課目に関する規程」を取り寄せてご確認下さい。
停座(座れ) 全ての動きの基点となる、いわゆる「おすわり」。
基本的には立っている指導手の左側に並んで座る。その時犬が指導手より前に出過ぎないように。
クリ家のコマンドは「座れ」または「お座り」。作業から戻る時は「アトヘ」
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紐付脚側行進
(アトヘ)

(CDI必須)
リードを付けた状態で、「アトヘ」のコマンドで指導手の横を離れずに歩くこと。この時リードはゆるめた状態。
競技会ではリードは片手に持ちコの字の形に移動し、出発地点と折り返し地点及び最後の停座の時の声符が認められる。(詳細はJKC競技規程を参照)
教え方 初めはおやつ(トリーツ)で誘導しながら、犬の顔が指導手の足の横に来るように歩き、上手について来られたら褒めておやつをご褒美として与える。犬が誘導のおやつがなく、ハンドシグナルだけでもついて来られるようになってきたら、言葉のキューを付けて、言葉と行動をリンクさせ、最終的には言葉だけでポジションを維持できるように繰り返し練習する。周りに意識が散っている時は急に方向転換したり、止まってみたり、歩く速さを変ながら、こちらに注意を向けさせるようにする。
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紐無し脚側行進
(CDI必須)
紐付きでやったことを紐無しでやる。
(詳細はJKC競技規程を参照)
教え方 紐付きの状態でリードが無いような感覚を持続させるようにする。リードで誘導することなく、常に同じ距離を保って歩けるようにする。感じがつかめるまでは、遅れたときは体符(腿を叩く等)やトリーツで誘導しながら、いつも横に付いて歩く癖をつける。遅れたらそのままにせず、すぐに横に付け、ついてきたら褒める。
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待て 読んで字の如し。リリースされるまで指定位置で指定体勢で待つ。競技会では「招呼」、「据座」や「休止」で待たせる。
教え方 ごはんの時に覚えさせるのがやはり一番簡単なようだ。ただ、一度「待て」を覚えてしまってからは、ごはんを前にしても「よし」と言われるまで食べようとはしない。
実際の訓練時にはリードを付けた状態で、「待て」をかけて少しずつ離れては戻ってトリーツを繰り返し、待つ時間を少しずつ延ばしていくようにした。
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停座および招呼
(来い)
(CDI必須)
呼び戻しのこと。「コイ」と呼ばれればどんなときにも来なくちゃならない。
競技会の時は、「待て」で座らせた犬から10メートル離れ、指示を待ち、「コイ」をかけたら(嬉しそうに)飛んで来て脚側停座につく(正面停座もあり)。(詳細はJKC競技規程を参照)
犬を呼ぶコマンドはワンワードでなくてはいけない。つまり「よしこい」は審査員の判断によっては「よし」と「こい」の2声符と取られることがあるので注意。
教え方 子供たちは呼んで来させるのは簡単だったが、その後きちんと停座の位置につけるためにはおやつで誘導しながら教えた。
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伏臥(伏せ)
(CDI必須)
脚側停座した犬に、審査員の指示が出てから、「伏せ」をさせる。
競技会では脚をくずしたりすると減点になる。
教え方 一番初めはおやつを鼻先に持っていって、そのまま斜め前におやつをおろす。腰が下がらない時はちょっと前足をひっぱりながら「伏せ」の体勢にもっていった。
※オビディエンス競技に出るようになってからは、前足固定と後足固定では、伏せの教え方が違うことを知る。
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立止(立て)
(CDI必須)
脚側停座した犬を、審査員の指示で、(「立て」の)コマンドでその場に立たせ、指示があってから脚側停座につける。
競技会では、犬がその場で立ち上がる(前進せずに)ことが望ましい。
教え方 座っている犬の鼻先におやつをちらつかせてコマンド共に前に引っ張るように立たせる。その際斜めにならないよう、犬の正面に真っ直ぐおやつを前にひっぱる。腰が上がらないときはそーっと前足と後ろ足の間に自分の足を入れてみる。指示前に座らないように。
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寝ろ(ゴロン) 犬を所定の位置に脚側停座させ、指示により指導手は犬を伏臥を命じ、犬と対面して直立した後、指示により「寝ろ」を命じる。犬は四肢を投げ出し、頬を地面につけたままの姿勢で10秒後、指示により犬を停座させ、指示により脚側停座につける。
教え方 伏せの状態から無理やりでなく、撫でたりしながら寝るように促す。その際「寝ろ」(ゴロン)のコマンドをかけながら寝かせる。
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挙手(は〜い♪) 名前を呼んだり、おやつを見せて「欲しい人」と言うと手をあげる。
教え方 おやつを見せながら、「欲しい人、ハーイは?」と言いながら(恥ずかしいから人前ではあまりしない)手を持ち上げていたら、出来るようになった。
(以前クリスの友達がやっていたのをみて、クリスにさせたみたら結構簡単にやってくれたので、我が家ではみんながする芸のひとつ)
たまに「誰がやったの!」としかっても手を挙げる子がいたりする。
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物品持来
(Take (it))
(CDIII必須)
犬を脚側停座させて、審査員の指示で指導手は犬に待てを命じ、10メートル前方に物品(ダンベル状のもの)を投げ、指示により犬を発進時来させ、脚側停座させる。指示を待ってダンベルを受け取り(別の方法もあり)、右手に持ち、直立し節度をつけて終わる。
ダンベルは落とすと減点。
教え方 ダンベルを使う前に普段遊び慣れたおもちゃやボールを使って「持って来い(Take it)」を教えると同時にダンベルで遊んで慣れさせる。おもちゃで教える際に「出せ」も教えておく。
なかなか口から出そうとしない場合は、交換するもの(おもちゃ)を見せながら「出せ」と言ったり、オヤツを見せて出したら褒め、また投げてやるを繰り返すと、だんだん持ってきて投げてくれとせがむようになるはずである(例外もあるので注意)。
「持って来い」と「出せ」が出来るようになったら、ダンベルを投げて取りに行かせる。戻ってきたら褒め、脚側停座まで誘導。指示が出るまでダンベルを保持できるようにする。
ニッキーの場合 ニッキーは何でも取りに行くのが大好きで、行きも帰りも猛ダッシュ。が、これがまた放さない。ボールも然り。戻ってくると首をブンブン振ってガルガル言いながら飛び回っている。まずカラーを持って「出〜せ」。なかなか出そうとしないので、真正面から唸ってやったらポロっと口から出した。そこで褒めながら「Take」と「出せ」を繰り返すと、「出せ」だけでもすんなり出すようになる。彼女のネックは何か咥えていると、戻ってきてもすぐ脚側停座が出来ないことか。指導中。
2004/8
戻ってきた時、ピョンピョン飛び回るのは大分制御できるようになったが、やはり座らない。「アトヘ」も聞かないので戻ってきたらすかさず「スワレ!」。とりあえずダンベルは「出せ」で放すようになった。
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吠えろ
(Speak)
審査員の指示で犬と対面し、指示によって犬を3回吠えさせる。声符は吠えるたびに1回が望ましい。無駄吠えにならないように充分制御出来るようにとある。
指示のあと、犬を脚側停座につけて終わる。
クリスの場合 「スピーク」とコマンドをかけると同時に私も一緒に「ワン」と吠える真似をして覚えさせたのだが、「スピーク」というと興奮するので1回でやめないことがある。
家人にドアを開けてもらいたいときなどは便利である。
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常歩行進中の伏臥
(CDII必須)
紐無しで脚側行進中スタートラインから5mの位置で、「伏せ」のコマンドで犬だけその場に伏せさせ、指導手はそのまま前方10m先の定位置まで歩き続ける。その際、指導手は足を止めずにコマンドをかける。定位置で回れ右をして犬と対面し、指示を待って犬の左側を回って犬の元に戻り、さらに指示を待って犬を停座させてからスタートラインへ戻り脚側停座。
教え方 脚側行進中、目安と決めた場所で「伏せ」とコマンドをかけながら確実に伏せさせる。コマンドをかけても指導手について何歩か歩いてしまうようであれば、止まって伏せしたことを確認してから歩き出す。なかなかうまく行かない場合は体符を使っても確実に伏せるように指導。だんだん体符を小さくし、視符だけで伏せるようにさせ、最後はコマンドだけで出来るようにする。
ハンスの場合 なぜか彼にとっては得意分野。言われるとすぐ伏せる。
ニッキーの場合 どうしてもコマンドのあと1〜2歩、歩いてしまう。停座の時の伏臥とは格段に出来が悪い。
<改善策>
ぐずぐず伏せている時は、コマンドと同時に頭をゴツン(この加減が難しい)。上から押すのとは違って、瞬間に刺激を与える。怒られたと思ってびっくりするので、出来たらよく褒めてやる。
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常歩行進中の停座
(CDII必須)
紐無しで脚側行進中スタートラインから5mの位置で、「座れ」のコマンドで犬だけその場に座らせ、指導手はそのまま前方10m先の定位置まで歩き続ける。その際、指導手は足を止めずにコマンドをかける。定位置で回れ右をして犬と対面し、指示を待って犬の左側を回って犬の元に戻り、さらに指示を待ってからスタートラインへ戻り脚側停座。
教え方 「常歩行進中の伏臥」の時と同様に通常の「停座」を完璧にしてからでないと、ズルズル動いてしまう可能性がある。動いてしまう場合はやはり指導手も「座れ」のコマンドで止まってみる。
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常歩行進中の立止
(CDIIIs必須)
紐無しで脚側行進中スタートラインから5mの位置で、「(立って)待て」のコマンドで犬だけその場に立ったまま待たせ、指導手はそのまま前方10m先の定位置まで歩き続ける。その際、指導手は足を止めずにコマンドをかける。定位置で回れ右をして犬と対面し、指示を待って犬の左側を回って犬の元に戻り、さらに指示を待ってから犬を停座させ、指示があってからスタートラインへ戻り脚側停座。
教え方 基本的には「待て」が完璧に出来ないと、ズルズル動いてしまう可能性がある。動いてしまう場合はやはり指導手も「待て」のコマンドで一緒に止まるか、「(立って)待て」と言いながら、犬の目の前に右手をかざしてみるとその場で止まるので思いきり褒める。完璧に出来るまでは視符を使った方が良い。
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据座
(CDIII必須)
犬を脚側停座させた状態から、審査員の指示で「マテ」のコマンドをかけて犬から10m前方に行き、犬と対面直立。約30秒経過後、審査員の指示があってから犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、脚側停座の位置で直立して終わる。
教え方 招呼の待ち時間を少しずつ長くしていき、呼びをかけてみたり、そのまま戻ってみたりとバリエーションをもたせながら、一人でも座って待てるようにする。
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脚飛び(片道)
脚側停座させた犬に、審査員の指示で「マテ」をかけてから、犬が飛越できる距離をとって、審査員に向けて規定の高さに片足をあげ、指示を待って犬に飛越させる。飛越後は立止状態で待てを命じ、指導手は直立し、審査員の指示で脚側停座させて終わる。
教え方 普段から柵を飛んだり、何かを飛び越える度に「ジャンプ」のコマンドを使っていたので、飛ぶという意味合いは早くに理解出来たようである。問題は飛んだあとに「待て」をさせられるかどうか。
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お手おかわり
犬を所定の位置に脚側停座させた状態で、審査員の指示があってから指導手は犬と対面し、指示により犬にお手を命じ、犬の片方の手を軽く握り、指示によりもう一方の手を軽く握った後、指示により手を離し、指導手は直立し節度をつけ、指示により犬を脚側停座させて終わる。その際指導手が犬の手を取りに行くのではなく、コマンドだけで犬が自主的に手を差し伸べることが望ましい。
教え方 小さい頃から「お手て頂戴」というように声をかけていたので、案外早くに覚えた。と同時になぜか何かを要求する時はすかさず手が出る。
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ブルブル
我が家では外から帰ると、手足を拭いてブラッシングを済ませてから室内に上げているが、ブラッシングが終わると、身体には抜けた毛がまとわりついているので「ブルブル」と言って身震いさせることにしている。
クリスの場合 シャンプーのあとなど、自分で身震いするたびに「ブルブルね、そうね。」とトイレトレーニングと同じように動作とコマンドを関連付けて覚えさせた。が、一回やると続けてはやらない。2回やらせようとすると、「今やったでしょ?」という顔で人を見るのである。
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障害飛越(片道)
(CDIIIs必須)

板障害の片道飛越。障害の高さは小型犬は概ね体高の高さ、中型犬は40cm。大型犬は70cmとする。指導手は犬が飛越できる距離をとって障害の前位置で脚側停座をさせる。指示により犬に飛越を命じ、飛越後立止状態で「マテ」を命じ、指示により常歩で犬の左側から後方を通り犬の元へ行き、指示により脚側停座させて終わる。
全ての飛越作業においてやり直しは認められない。犬が飛越しない場合は作業中止とする。(犬が飛越せず、体の一部が障害を越えた場合及び出発点に戻した場合は拒否とする。)
クリスの場合 初めは40cmの高さで試してみる。1〜2度後ろ足をかすったが3度目からはきれいにクリア。
50cmにしても問題なし。飛越後に「ストップ」と言うとその場で待っていてくれるので特に問題無し。片足飛びを覚えさせた頃は、跳んだ後必ず脚側に戻ってしまい、なかなか「マテ」が出来なかったが、最近待てるようになってきたので、障害でも問題なく出来たと思われる。
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休止
(CDIIIs必須)
犬を指示された位置に脚側停座させる。指示により犬に休止を命じて、指導手は指示された場所に隠れる。約3分経過後、指示により常歩で犬の左側から後方を通り犬の元へ戻り、指示により指導手は犬を脚側停座につけて終わる。
クリスの場合 基本的に私との分離不安の強い子なので、ちょっと離れてもすぐ不安になる。小さい頃買い物で外に待たせていたとき、急な工事現場の音に驚き、首輪を抜いて逃走したことがある。
最初は1分半くらいから駐車場の車の陰に隠れて練習した。初めての本番で、指導手がすっかり板障害に隠れてしまったら、おもむろに立ち上がり草を食んでいた前科あり。以後しっかり障害の向こう側でにらみつけることにした。
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棒跳び
犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により、指導手は犬を待たせ、任意の助走距離を保ち、飛越棒を審査員に向けて水平に規定の高さに持って、指示により、指導手は犬に飛越を命じ、飛越後立止状態でマテを命じ、指導手は棒を下ろし、指示により脚側停座につけて終わる。
クリスの場合 脚跳びも板障害も出来るんだから、きっと簡単だろうとたかをくくっていたら、なんとクリは「ジャンプ」のコマンドを聞きながら、棒に食いついた。「おい、おい。食べるもんじゃないぞ。」
そこでおやつを片手に「ジャンプ」のコマンド、するといとも簡単に跳び越えた。何でも一から教えなくてはならないことを改め痛感。
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くわえて歩く
脚側停座の犬に、審査員の指示があってから、適当な大きさの任意の物品をくわえさせ、指示により、紐無し脚側行進で10m行進後、回れ右して脚側停座させる。指示により指導手は犬に出せを命じ、物品を受け取ったら右手に持ち直立姿勢で終わる。
クリスの場合 以前よりくわえて歩くことは問題なくできていたが、停座の状態でくわえさせようとするとコマンド前に立ち上がって咥えようとする癖があるので、目の前にダンベルを持っていって「テイク」の指示で咥えさせ、立ち上がらないように腰を抑えて練習した。
「出せ」のコマンドも一度できかないことがあるので、繰り返し行うことで、出してもすぐまたもらえると思わせるようにした。
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お回り-右回り
(right turn)
犬は所定の位置に脚側停座させ、指示で指導手は犬と対面する。直立して節度を保った状態で指示を待ち、コマンドで右回りを3回させる。3回転後指導手は待てを命じ、(犬はその場で立止状態で停止し)指示により脚側停座させて終わる(大きな視符や声符の乱用は減点。一回転につき一声符が望ましい)。
教え方 犬を正面に停座させ、トリーツを鼻先に見せ、そのまま時計回りにトリーツを持った手をゆっくり回す。その際「ターン」というコマンドを一緒につける。回した手は又正面に犬が戻ってくるところまで誘導し、正面停座したら褒めてトリーツをやる。トリーツを使って完全にマスターしたら、トリーツあり、無をアトランダムに混ぜトリーツを減らしていく。最終的にはコマンドだけで回れるようにする。
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8の字股くぐり
犬を所定の位置に脚側停座させ、指示があってから指導手は両足を開いて立ち、指示により犬に股くぐりを命じる。3回連続したのち、指導手は直立し、脚側停座につけて終わる。声符は開始時の1回のみ。
教え方 犬を脚側停座に付けてから両足を開いて立つ。「くぐれ」のコマンドとともに右手におもちゃやトリーツを持って股の後ろからトリーツ等を見せて犬にくぐるよう誘導する。うまくくぐれたらそのまま右側の脚側位置まで誘導して褒める。左からくぐるのだけを集中して何回も練習してもよいし、右側からくぐるのとセットにして練習しても良い。
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股くぐり歩き
犬を所定の位置に脚側停座させ、指示により犬に股くぐり歩きをさせながらなるべく自然に歩く。約5m歩いた時点で回れ右、脚側停座しさせて終わる。(コマンドは出発の1回のみ。)
教え方 右足を一歩前に出し、「くぐれ」のコマンドとともに右足の外側からおもちゃやトリーツなどを使って誘導。出来たら褒めて左側の足。最初は一歩ずつ。少し出来るようになったら続けて何歩か歩いてみる。くぐったあと勝手な動きをしないようリードを付けて誘導した方が良い場合もある。
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バック
犬を所定の場所に脚側停座させ、指示により指導手は犬を対面停座させ「バック」を命じ犬のみ後退させる。犬が5m後退したら、立止の状態で犬を停止させ、指示により指導手は犬を招呼する。犬は脚側停座して終わる。
教え方 脚側中に「ヒール」キューをかけながらゆっくり後ろに下がる。トリーツ等なくても真っ直ぐ下がれるのであれば問題無いが、曲がってしまう場合は鼻先にトリーツを持っていって顔の向きで体を誘導する。(左に曲がってしまう場合は顔の斜め左前にトリーツを持っていって誘導)。
向き合ってバックさせたい時は、狭い通路で練習すると良い。(駐車してある車の間とか....)
※ターゲットとなるものを置いて、それを目指して下がる練習をするのも有効
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障害飛越(往復)
(CDIII必須)
板障害の往復飛越。障害の高さは小型犬は概ね体高の高さ、中型犬は40cm。大型犬は70cmとする。指導手は犬が飛越できる距離をとって障害の前位置で脚側停座をさせる。指示により犬に飛越を命じ、飛越後立止状態で「マテ」を命じる。その後指示によって再び飛越を命じて脚側停座につけて終わる。
クリスの場合 片道を跳んだ後、呼び戻しをかけると、復路は跳ばずに帰ってくることが多かったが、逃げ道を無くして練習したら、帰りも跳んで帰ってくるようになった。
ハンスの場合 未修得。
ニッキーの場合 2004/11
片道を跳んだ後、すぐ振り返って障害に近寄るため、復路の助走が取れない。そのため本番では跳ばずに脚側してしまった。
2004/12
ボールを投げながら、飛距離を伸ばしていくことで、すぐに振り返ることが少なくなった。当然「マテ」のコマンドはかけているのだが、その場でピタリとは止まれない。しかし、なんとか復路の助走距離は取れるようになり、本番ではなんとか無事に跳んで帰ってきた。
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脚飛び(往復)
片道の脚飛びのあと、指導手は立止状態で犬にマテを命じ、指示により指導手は犬に復路飛越を命じる。飛越後マテを命じ、指示により脚側停座につけて終わる。
クリスの場合 脚飛びの片道を教えてから大分たって往復を教えたが、飛んだ後に「待て」は出来るものの、その後「ジャンプ」と言っても脚の下をくぐってなかなか飛ぼうとしなかったのだが、避けたり、下をくぐったりしないよう、トリーツを飛んだ先に見せながらジャンプを促し、やっと飛ぶようになった。が、その後すぐに脚側停座に戻ってしまうので、飛んだら大げさに「待て」をかけて動かないよう指導した。。
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輪飛び(片道)
犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により、指導手は犬を待たせ、犬が飛越できる任意の助走距離を保った位置で、輪を規定の高さに持って、指示により指導手は犬に飛越を命じ、飛越後立止状態で待てを命じ、指導手は輪を下ろし、指示により脚側低座につけて終わる。
クリスの場合 棒飛びと同様、最初は輪の下をくぐったり、避けたりしたので、まず輪を地面につけて、輪の中をくぐることから覚えさせた。当然通った先にはトリーツを見せた。問題なくくぐれるようになったら、少しずつ輪の高さを上げて行き、ジャンプを促し飛べるようにする。脚飛びで「待て」を教えてあるので飛んだ後待たせるのは簡単だった。
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クロウル
(下をくぐる)
何かの下をくぐるのを教えるために、まず床に座って膝をたて、足の左側に座って待たせてから「クロウル」と言いながら足の右側からトリーツを見せる。
クリスの場合 飛び競技の好きなクリは最初は飛ぼうとしてなかなか脚の下に入ろうとしなかったが、何度も教えているうちにおやつ欲しさにくぐるようになった。その後しばらくして練習すると、トリーツが無くても足の下に飛び込んでくるようになった。
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脚側停座(右側)
ヒール
フリースタイルを始めるようになってから、人の右側に犬をつける動きの必要性を感じ教え始める。
クリスの場合 左側の脚側停座と同じように教えようとするのだが、人間が慣れないのでうまく誘導が出来ず、左側のように真っ直ぐきれいに入らない。後ろ過ぎたり、かぶりすぎたり。まだまだ安定にかける。
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脚側行進(右側)
ついて

右側の脚側停座同様、フリースタイルを始めるようになってから、必要性を感じ教え始める。
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お回り(左回り)
(left turn)
右側の脚側停座同様、フリースタイルを始めるようになってから、必要性を感じ教え始める
クリスの場合 脚側停座(左側)につけた状態でトリーツを使って鼻先から左回りに「left tun」のコマンドと一緒に誘導する。最初は一回ずつ回ったら停座させ、トリーツが無くても出来るようになったら、行進中にコマンドと視符を使ってまわす。
脚側中でのターンがコマンドだけで出来るようになったら、今度はフロント(犬と対面)位置でコマンドをかけてターン出来るようにする。
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周りを回る(右回り)
カムバイ
いつかは羊追いを始めようと思って教えた。指導手の周りをトリーツやボールを手に持って犬を誘導しながら「カムバイ」とコマンドをつける。
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周りを回る(左回り)
アウェイ

「カムバイ」同様、羊追いを始めようと思って教えた。指導手の周りをトリーツやボールを手に持って犬を左回りに誘導しながら「アウェイ」とコマンドをつける。
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周りをバックで回る(左回り)
バックアラウンド

左脚側にいるとき、犬だけバックで人間の周りを回ることで、フリースタイルでよく使われる技である。
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ローリング(右回り)
ゴロゴロ

犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により指導手は犬に伏臥を命じ、犬と対面し、指示により犬に右回転を命じ、3回横転させる。右横転終了後犬を停座させ、指示により脚側停座させて終わる。指導手は姿勢を正しく保ち、横転させる都度1声視符使用できる。
クリスの場合 2004/6
訓練競技では使ったことがなかったが、フリースタイルを始めてから教えたトリック。そのため「伏臥」はさせず、立ったままの状態から「ゴロン」で横になりかけたところ、「ゴロゴロ」と言いながらクリスが右方向に横転するよう手で補助しながら押してみた。
始めは元に戻ろうとしたが、何度か「ゴロゴロ」と言いながら押しているうちに、コマンドを理解。
フリースタイルの時は多少体符も入るが、普段は声符だけでもころがるようになった。
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おじぎ
おじぎ

フリースタイルで競技の始めや終わり、あるいは途中でも使えるトリック。
犬が普段何気なくする、「伸びのポーズ」、あるいは「遊ぼう!ポーズ」をコマンドで出来るようにする。
クリスの場合 2004/6
クリスが伸びをしている時に、「あら、おじぎが出来るの?」、「おじぎね。」などと言いながら、形とコマンドを関連づけていく。
その後、コマンドでお辞儀が出来るよう、トリーツを鼻先に持って行き、犬の方へ押してやると自然に前足から体勢を低くするが、初めの頃はそのまま伏せてしまうことがあるので、その場合は、お腹の下にさっと足を入れ、お尻は持ち上げたままで、伏せないようにさせる。
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ちんちん
スターン(stand)

訓練競技会の選択課目。文字通りの「ちんちん」。
犬を所定の位置に脚側停座させる。指示により指導手は犬と対面し、指示により犬にチンチンを命じ、約5秒間チンチンさせえた後、指示により停座を命じ、指示により脚側停座させて終わる。(停座の命令に犬が素早く両前脚を地につける反応動作ができないものも減点となる。)
ニッキーの場合 2004秋
我が家では、唯一ニッキーだけが習得できた技。
と言っても、最初から教えてのではなく、毎朝のおやつタイムで、みんながおやつ欲しさに「お手」をしているところ、彼女だけが片手ではなく、両手を上げてアピールしたことに始まった。
最初は、上げた手をすぐ下ろしてしまったが、「スターン」というコマンドと共に、「いい子ねぇ、もう少し。」と声をかけているうちに5秒はクリア出来るようになった。
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正面(停座)
フロント

訓練競技会で、「招呼」で犬を呼んだ時、直接脚側停座につける場合と、「正面停座」をさせてから、脚側停座につける場合があるが、我が家は直接脚側停座に付けて練習しているので、「フロント」はフリースタイルを始めてから教えはじめた。
向かい合ってステップを踏む際に必要なポジションなので、教えられると便利である。
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足の間に立つ
keep

フリースタイルのポジションのひとつ。
指導手の開いた足の間に犬が入る。
そのまま一緒に歩くのもフリースタイルのバリエーションである。
クリスの場合 2003年
クリスは自分から私の足の間に頭を突っ込むことが多かったので、その動作に「keep」というコマンドをつけた。
クリスを待たせた状態で2〜3歩前に進み、両足を開いて立ったまま、コマンドをかけながら足の間で大好きなボールを見せる。
足の間に入ったところで、ボールを目の前に落とし、キャッチさせる。
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後ろに(停座)
うしろ

フリースタイルのポジションのひとつ。
指導手の後ろに犬が来る。
立止の状態だったり、指導手の後ろをついて歩くステップを教えるのに便利。
クリスの場合 2005年5月1日
連休に入ったこともあり、新しいステップとして教え始める。
座ったクリスの前に背を向けて立ち、後ろ手にボールを持ちながら、最初は、「ボール、ココ」と言ってボールに気づかせ、1歩前に出ながら、「うしろ」というコマンドと一緒に、ボールを取りにこさせる。
さてどれくらいで覚えらるか。
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左前足を上げる
paw

訓練競技会で、「お手、おかわり。」は教えてあるが、どちらの手を出すかはその時次第なので、あえて、右手と左手の区別をつけて、フリースタイルのトリックで使うことにした。
クリスの場合 2003年8月
最初は向かい合って「paw」のコマンドで、左手をだすように誘導する。
普段の生活で、散歩から帰って来ると必ず足を拭くので、その時もコマンドで手をあげさせる。
おやつをもらうときも、コマンドどおりの足が上がった時におやつが出るようにした。
フリースタイルの練習では、向かい合わせだけでなく、並んで立った時にも、コマンドで、左手と右手を交互に上げられるように練習。
contentsへ
右前足を上げる
foot

「paw」と一緒に教える。
contentsへ
バックウィーヴ
ウィーヴ

訓練で、「股くぐり歩き」しながら前進することを教えたが、バックウィーヴは指導手がバックする時、犬もバックで指導手の足の間をくぐるというもの。
クリスの場合 2004年夏
サークルの練習会で教え始めるが、「バックアラウンド」を覚えたばかりで混乱するといけないので、しばらく間をあける。
2005年4月
左脚側の位置で、指導手が右足を一歩下げながら、左手でクリスの左前鼻先におやつやボールを見せて「ウィーヴ」のコマンドをかけてクリスを下げる。
初めはまず一回。同じ方向からだけの練習。
「ウィーヴ」のコマンドだけで、うまく下がれるようになったら、右脚側の位置から、同じようにコマンドをかけながら左へバックウィーヴさせる。
うまく出来たら、左右一対で教える。
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二本足で立つ
アップ
フリースタイルのトリックで、演技の最後などのポーズに使うために教える。
クリスの場合 2004年夏
まず、指導手が左腕をクリスの前に差し出し、「アップ」のコマンドをかける。
日常生活で、階段を上る時や車に乗るとき、また座っている私のひざに前脚をかける時にこのコマンドを使っているので、「アップ」と言われると、自然に立ち上がる。
あとは立ち上がったまま持続させることと、どんな位置にいても、どこからでも立ち上がるように練習するだけである。

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